建物明渡しQ&A
建物明渡し請求事件について,よくある質問をまとめてみました。質問をクリックすると,答えが出ます。
- 1.弁護士は,賃貸物件ある地域の弁護士に依頼しなければいけませんか?
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事件処理をする弁護士は,必ずしも建物の所在地の弁護士でなくても大丈夫です。
ただし,現場を見ることも必要なので,あまり遠方の建物の場合には,日当等が発生することもあり得ますのでご相談下さい。
- 2.賃借人が破産した場合にはどうなりますか?
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まず,家賃を滞納していない状況で,賃借人が破産をしたからと言って,当然,退去を求めることはできません。
仮に賃貸借契約書に,「賃借人が破産したときは賃貸借契約を解除できる」という特約があったとしても,この特約は無効とされる可能性が高いと思われます。
ただし,家賃を滞納したまま賃借人が破産をした場合には,賃料滞納を理由として賃貸借契約を解除することは可能です。
- 3.賃貸人が自ら裁判所へ出頭する必要がありますか?
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弁護士に委任をしていれば,弁護士が代理人として出廷しますので,裁判所に行く必要はありません。
ただし,和解協議が進展をしている場合などは,同席して和解内容を協議した方がベターなので,同席を願うこともあります。
- 4.賃料の滞納が1回だけの場合でも退去を求められますか?
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賃料の滞納によって,建物の明渡請求が認められるのは,賃借人との間に信頼関係が無くなるからです。
とすると,1回のみの滞納の場合には,何らか突然の事情によることも考えられるので,すぐに契約を解除して明け渡し請求をすることはできません。
もっとも,ずるずると滞納しないように,強く支払いを求めることが必要です。
- 5.7〜8年前からの滞納金を全額請求出来ますか?
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滞納賃料の請求は,5年で時効消滅してしまいます。そのため,支払期日から5年が経過すると,滞納額を請求することが出来なくなります。
これは,請求書を送り続けていても同様です。時効を中断させるためには,裁判等の手続きが必要となります。
- 6.入居者が家賃を滞納したまま行方不明ですが,裁判は出来ますか?
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入居者が行方不明になったとしても,「公示送達」という方法で裁判をすることはできます。
逆に行方不明になったからと言って,荷物を勝手に処分したりすると窃盗罪等の犯罪に問われますので,必ず法的な手続きをとることが必要です。
- 7.滞納者が居座っているので,鍵を換えてしまっても構いませんか?
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鍵を換えることは,「自力救済」にあたり,法的には違法なことになってしまいます。速やかに法的手続きをとって退去を求めるしかありません。
強引に鍵を換えると損害賠償の対象となりますので,ご注意下さい。
- 8.強制執行の作業は,身内で手分けをしても構いませんか?
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法的には,必ずしも「執行業者」に依頼しなくても良いことになっています。
しかしながら,強制執行は,短時間の間に荷物を整理して運びだし,目録を作成するなどの作業が必要になり,素人では対応は困難なところがあります。
荷物がほとんどなく,片付いているような物件ではないかぎり,費用はかかりますが,業者に依頼することはやむを得ないとお考え下さい。
- 9.保証人も一緒に提訴することは出来ますか?
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建物明け渡し訴訟を提起するときに,保証人も一緒に被告として訴えることは可能です。
もっとも,家賃を滞納しているような案件では,保証人も資力がないことがほとんどです。また,場合によっては保証人の所在が不明な場合,その所在調査に時間がとられてしまい,裁判が長引くことがあります。
そこで場合によっては,保証人への請求を取り下げて,建物明け渡し手続きをすすめることが必要となります。
- 10.強制執行の荷物の保管場所はアパートの別の部屋でも構いませんか?
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保管場所として適当なものかどうかは,執行官が決めるものですが,鍵がかかり雨露がしのげるような場所であれば,特に専用のコンテナ等でなくても,アパートの別室でも構いません。具体的には執行官の判断となるので,現場で相談することになります。
- 11.保管している荷物は最終的にはどうするのですか?
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滞納者が引取にくれば,そのまま荷物を引き渡すことになります。
滞納者が引き取らない場合には,賃貸人の方でこれを低廉で買い受けて処分することになります。
- 12.いわゆる立ち退き料を払うことはありますか?
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建物の明け渡しが家主の都合のみに基づく場合には,賃借人に対して立ち退き料を払うことはあります。
しかし,家賃の滞納事例では,賃借人が明らかに悪いので,立ち退き料を払うことはありえません。
家賃滞納とは別に,何らかの非が賃貸人にある場合には,解決金として金銭を払うことがあり得ますが,あまり考えられません。
- 13.裁判までの間に,建物内の動産を差しさえることは出来ますか?
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建物内の動産が,商品の場合には,「仮差押」と言って,保証金を預託することで差押えが認められることがあります。
もっとも,動産が必要な家財道具の場合には差押え禁止なので,仮差押をすることもできません。
- 14.滞納者が知り合いなので,あまり強行にしたくないのですが・・・
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滞納者が知り合いの場合に,いきなり裁判をすることを躊躇するかもしれません。
その場合でも,ずるずるといかないために裁判をすることをおすすめしますが,裁判の前に「調停」を行って話し合うことも考えられます。
「調停」は裁判所での話し合いなので,裁判よりはソフトなイメージがあります。
話し合いがまとまると,「調停調書」が作成されますが,これは判決と同じく強制力がありますので,私的な話し合いよりも強力な手続きと言えます。
- 15.裁判後,滞納者が懇願するので,一度は退去を猶予できますか?
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滞納が解消した場合に,退去を猶予することは構いませんが,再び滞納が始まった場合に,再度裁判を起こさなければならなくなると,二度手間になります。
そこで,そのような場合には,「滞納をしたら,直ちに明け渡す」という条項を入れて裁判上の和解をすることをおすすめします。
そうすれば,その時点で,建物明渡しの強制執行を求めることが出来ます。
もっとも,その後賃貸借を何回も更新した場合には,かような和解条項がそのまま有効とされない可能性もあるので,十分な注意が必要です。
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